椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニア 姿勢の考察

椎間板ヘルニアの原因の一つは姿勢の悪さからくる骨盤のズレやゆがみです。
悪い姿勢でかたよった動作を繰り返すと骨盤がズレやすくなります。骨盤がズレるとそれを支えようと背骨がゆがみ、さらに骨盤がズレ、体がまたゆがむ…と、ゆがみの悪循環が起こります。体のゆがみは腰痛を起こし、猫背、O脚、外反母趾、消化器系の病気も引き起こします。そして、背骨の本来の形、首・胸・腰の3つの湾曲が狂い、背骨に大きな負荷をかけてしまうことになります。

 

最も負荷がかかる部分が腰です。椎間板ヘルニアを引き起こす原因となり、他の部位へも影響します。つらい腰痛を防ぐ第一の方法が普段からの正しい姿勢なのです。日常の動作の中で、正しい姿勢を保つポイントを紹介しましょう。

 

・立った時の正しい姿勢

 

頭の真ん中から糸で吊られている感覚が基本です。壁を後ろにして立った時、後頭部・背中・お尻・かかとが壁につく状態が正しい姿勢の目安です。長時間立っている場合は時々体を動かし、姿勢に変化を与えてやりましょう。片足だけに体重がかかる立ち方も禁物です。

 

・座る時の正しい姿勢

 

椅子に座る場合はお尻が背もたれに密着するように深く腰掛け、軽くあごを引き、背筋を伸ばしてお腹を引っ込めます。膝がお尻より少し高く、足の裏がピッタリつくのくらいが理想の椅子の高さです。車のシートも同じ理屈です。座敷や床に座る場合は正座で座りましょう。あぐらや足を投げ出す姿勢は腰に負担をかけます。また、お風呂の椅子など小さく低い椅子も腰によくありません。髪を洗うときなど前かがみになるのは避けましょう。

 

・重いものの持ち方

 

膝を曲げる・腰を落とす・体に荷物を密着させる、が基本的動作です。物を持ち上げようとする時は、まずしゃがみこめば良いのです。運ぶ時も体に密着させて運びましょう。中腰は禁物です。

 

・寝るときの姿勢

 

十分リラックスできる姿勢が基本です。うつぶせは避けましょう。痛みがある時は、横向きでエビのように丸まると良いでしょう。仰向けの場合は膝の下に枕を置くなど工夫しましょう。やわらかいベッドや布団、高い枕は腰が落ち込んで状態になり不自然に曲がってしまいます。畳に布団を敷いて寝るのがおすすめです。

 

・歩き方

 

立った姿勢と同じで、頭の真ん中から糸で吊られている感覚が基本です。つま先を軽く開いて直線状を歩くように意識しましょう。体が斜めになっていないか、背筋は伸びているか、反り過ぎていないか、常にチェックしましょう。靴を引きずる歩き方は禁物です。

 

その他、台所での作業や掃除の時など、どこかに負担がかかっていないか意識し、日常の生活の中で椎間板ヘルニア防止の正しい姿勢を保つ努力をしましょう。