椎間板ヘルニア 手術方法
椎間板ヘルニアの治療として、手術する方法があります。
手術にはそれぞれの症状により効果が期待できるもの、できないものがあります。手術を希望するのであれば、担当の医師とよく相談してから受けましょう。
・レーザー治療:
高出力レーザーによる経皮的髄核減圧術(PLDD)のことです。保存療法と切開しての手術の中間的治療です。日本では1992年から行われています。皮膚の上から数oの針を刺し、椎間板中央の髄核にレーザーを照射します。髄核の容量を減少させ、椎間板の内圧を下げる事によりヘルニアを引っ込め、神経への圧迫を軽減させるという仕組みです。治療にかかる時間はおおよそ10数分ですが、すべての椎間板ヘルニアに有効な手術とは言えず、一部のものにはほとんど効果がない場合もあります。また保険適応になっていませんので、およそ20〜40万円の費用がかかります。
・ラブ法(LOVE法):
全身麻酔で行います。背中側から5pほど切開し、腰椎の一部を削って脊髄神経を圧迫している脱出した髄核を切除する手術です。手術時間は30分〜1時間くらいです。術後経過にもよりますが、通常1〜3週間で退院できます。椎間板ヘルニアの手術としてはオーソドックスな方法です。
・内視鏡下ヘルニア摘出術(MED法):
全身麻酔で、内視鏡を使って椎間板ヘルニアを摘出する手術です。背中を1.5p程切開し、内視鏡と外筒管を挿入して、内視鏡の映像をモニターで見ながら髄核を摘出します。手術時間は1時間程度で、傷口も小さいく、術後の痛みも軽くすみます。入院期間は1〜2週間です。
・経皮的髄核摘出術(PN法):
局所麻酔で行います。X線透視下で、背中に直径4o程度の管を刺し、鉗子を入れて椎間板の一部(髄核)を摘出する手術です。髄核を摘出することにより内圧が下がり、神経への圧迫が弱くなって症状が軽くなります。手術時間は30分〜1時間です。欧米では日帰り手術として行われていることでも知られています。
・脊椎固定術:
手術により神経への圧力を取り除くことで、不安定になった脊椎に対して骨の移植や金具を使って脊椎の間を固定する手術です。